畠山 晋 HATAKEYAMA Shin ー 准教授 ー
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■ 微生物遺伝学
- 大学院理工学研究科生命科学部門生体制御学領域 所属
- 博士後期課程理工学専攻生命科学コース 担当
- 博士前期課程生命科学系専攻生体制御学プログラム 担当
- 理学部生体制御学科 担当
研究について
〜寿命と老化、ミトコンドリア〜
生きとし生けるものにとって老いは避けられなく、限りある命を全うしようとします。老化をもたらす要因にはさまざまありますが、われわれ人間を含めた真核生物の老化にはミトコンドリアが大きく関係しています。真核生物の細胞の中にある小器官であるミトコンドリアは、生命活動に必要なエネルギーを作り供給しつづける重要な器官です。このエネルギーによって細胞が元気に機能し、生き物のそれぞれの部分が正常に働くことができます。ミトコンドリアを正常に保つことは、生きる上で重要ですが、健全な状態を脅かすものも色々分かってきています。私は、ある遺伝子が変化することでミトコンドリアの機能が下がり、それによって細胞の老化が早まって寿命が短くなると予想しました。研究に用いているアカパンカビ(下等真核生物)は、正常なものでは2年以上にわたって菌糸を伸ばし続けることができますが、ある遺伝子に変化が生じた場合に、2週間程度で菌糸成長を終止してしまいます。遺伝子の機能を研究することで、ある遺伝子がミトコンドリアの形をバランスよく保つことに必要であること、またある遺伝子は部分的に機能低下したミトコンドリアを部分的に淘汰(とうた)するために働いていることを見出しました。細胞レベルのミトコンドリア維持機構を明らかにすることで、パーキンソン病のような神経疾患や治療が難しいミトコンドリア病の原因の解明に示唆を与えることが期待されています。
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