埼玉大学 生体制御学科 / 生体制御学コース

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生体制御学科教職員

竹澤 大輔 (形態形成学研究室

竹澤 大輔

竹澤 大輔 (准教授)  TAKEZAWA Daisuke
植物生理学 1967 年生

・大学院理工学研究科生命科学部門生体制御学領域 所属
・博士後期課程理工学専攻生命科学コース 担当
・博士前期課程生命科学系専攻生体制御学コース 担当
・理学部生体制御学科 担当

研究について

 地上は植物であふれています。山には森林が広がり、野原には様々な草花が自生する風景が当たり前のように見られます。地上が現在のようになったのは、約4億5千年前に植物の祖先である藻の仲間が水中からの上陸に成功したことがきっかけです。上陸した植物にとって、乾燥したり温度が極端に変化する陸上環境は、はじめは大変厳しいものでしたが、度重なる乾期や氷河期にも耐えて、現在では砂漠や高地、南極大陸にまで植物はその生育範囲を広げています。

 では、植物が厳しい陸上環境にうまく適応できた秘訣はなんだったのでしょうか。それを明らかにするのが「適応進化」の研究です。植物の陸上環境への適応進化に関する研究は、従来から行われてきた化石の調査や現存する植物の系統を分類する研究手法のほかに、最近ではゲノムDNA情報に基づいた分子系統解析が盛んに行われています。ただ、それだけでは不十分で、細胞の調節メカニズムやそれに関わる因子を調べる「生理学」の観点からの研究が必要です。

 私は、植物の適応進化研究の材料として「コケ植物」を用い、生理学的な研究を行っています。なぜわざわざコケ植物を研究に用いるかというと、多くの種がおそらく古生代にはじめて地上に現れた当時からさほど変化のない環境に適応して生育し、しかも他の植物では考えられないような環境変化への高い耐性能力をもっているからです。まさに「地上のパイオニア」とも言うべきコケ植物の温度や乾燥への適応に関わる遺伝子や細胞のしくみを解明し、より進化した植物のしくみと比較することで、陸上植物の適応進化に真に重要であった要因を突き止めたいと思っています。このような研究により、たとえば、異常気象や干ばつ、地球規模での温度変化など、植物が直接関わる様々な問題を解決するヒントが得られるのではないかと期待しています。

学生時代の思い出

 高校では体育と音楽以外で成績の「5」をもらったのが生物だけだったことから大学では生物系の学部をめざすことになりました。当時、理系男子は「物化」が普通で、生物を選択する男子がクラスで自分ひとりだけだったのを覚えています。そのときはかなりの疎外感がありましたが、他の生徒が避けたこの「理系生物」という選択が、その後研究者という道に進むきっかけとなりました。その後の研究生活の中でも、意識的に「人と違う選択をする」ことを常に心がけているつもりです。

コケ植物は地上のパイオニア0℃や4℃処理は、コケの凍結耐性を高める。耐性を獲得したコケ細胞に蓄積する3糖テアンデロースの化学構造

担当講義

植物生理学
植物形態・生理学実験
基礎生物学演習I
適応形態学演習
基礎生物学   他

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