埼玉大学 理学部 / 大学院理工学研究科
生体制御学科 / 生体制御学プログラム
Department of Regulatory Biology, Saitama University

竹見祥大 助教

竹見 祥大 TAKEMI Shyota ー 助教 ー

■ 内分泌学

  • 大学院理工学研究科生命科学部門生体制御学領域 所属
  • 博士前期課程生命科学系専攻生体制御学コース 担当
  • 理学部生体制御学科 担当
研究について

 腸は体内にありながら、体の外と接している不思議な器官です。そのため、私たちの腸は常に外から来る刺激に対して応答して体の中を動かしています。しかも、腸表面のすぐそばには何兆個にものぼる腸内細菌が一緒に生活しています。では、私たちの腸はどのように体の外(=消化管内腔)の情報を受容し、体内にその情報を伝達しているのでしょうか。中学校・高校では、小腸は吸収するための器官であり、柔毛は効率よく吸収できるように表面積を広げていると教わります。しかし、外と内を隔てる小腸の機能はそれだけではなく、自身の細胞は守りながらも栄養を取り込んだり、腸内細菌と共生したりするための巧妙な仕組みが備わっており、様々な細胞がコミュニケーションをとってその仕組みを下支えします。それぞれの細胞の配置は一部を除いて固定されているわけではなく、私たちの健康状態や食べるものによって刻々と変化することが知られており、例えば通常の体重の人と病的に肥満な人では、小腸の細胞の構成は微妙に異なります。私はどのように小腸の上皮に存在する細胞が連絡を取り合い、それぞれの細胞の割合や細胞数を決定しているのかに興味があります。最終的には、小腸の細胞の割合を人為的にデザインして食欲や血糖値などを自在に制御することを目指し、小腸上皮細胞の分化制御機構や小腸上皮細胞から分泌される物質の調節機構を研究しています。
 実験動物としてモグラの仲間であるスンクス(トガリネズミ)やマウスなどを用いています。

研究業績