埼玉大学 生体制御学科 / 生体制御学コース

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生物エッセイ

アカパンカビの雄と雌

掲載:2010年7月1日

カビにも雌雄があることを知っていますか?アカパンカビの性は1つの遺伝子(A a)で決まり、なんと雄雌どちらにも成ることができます(先に準備を始めた方が雌)。カビの仲間は、窒素源の不足など生育環境が悪くなると有性生殖のサイクルに入ると考えられ、その結果として休眠型の特別の胞子を造ります。この休眠打破には何らかの刺激が必要で、実験室では60〜65℃で30分程熱処理することで発芽させます。もちろん他の多くの生物は耐えられません。実はアカパンカビは、自然界に広く隠れており、熱帯地方で見られる「焼き畑農業」では焼け跡に生えてくるそうです。筆者は英文で書かれた教科書の中に、なんと日本でも大正時代の関東大震災のあとの焼け野原に、「燃えた植物や木のすべてがピンクーオレンジに覆われた不思議な光景が出現し人々を驚かせた。」、との記載を見つけました。そんな写真をお持ちの方は、是非ご一報を。

写真:黒焦げになった木に生えたアカパンカビ (Griffiths et al .,  Introduction to Genetic Analysis, 9th, W. H. Freeman and Company, p18, Fig. 1-13 より引用)
遺伝学研究室田中秀逸教授

黒焦げになった木に生えたアカパンカビ
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