埼玉大学 生体制御学科 / 生体制御学コース

お問い合わせENGLISH

生物エッセイ

オスラットとメスラットは違った行動をする

掲載:2010年4月15日

ラットは子孫を残すためにオスとメスで全く違った行動をします。オスラットはマウントと呼ばれる雄性行動をして、メスラットの背後から乗っかります。マウントの刺激に応じて、メスラットはロードーシスと呼ばれる雌性行動を起こします。ロードーシスをしたメスラットは脊柱を湾曲させているので、外陰部が露出します。この姿勢をとるメスラットにオスラットがマウントすると交尾が成立するのです。オスとメスで違った性行動が起こるには、生殖腺から分泌される性ステロイドホルモンが脳に働くことが重要です。精巣からはアンドロゲン(男性ホルモン)が分泌されて、オスラットの脳に作用すると雄性行動が起こります。一方、卵巣からはエストロゲン(女性ホルモン)が分泌されて、メスラットの脳に作用すると雌性行動が起こります。興味深いことに、オスラットにエストロゲンを注射しても雌性行動は起こらないし、メスラットにアンドロゲンを注射しても雄性行動は起こりません。つまり、ホルモンが作用する脳がオスとメスで違っているのです。実際、脳の中には構造や機能に雌雄差がある部分が存在しています。


調節生理学研究室塚原伸治准教授

ラットの性行動
(ラットの性行動)
オスラットはメスラットに遭遇するとメスラットの背後からマウントする。

メスラットはマウントの刺激によってロードーシスをする。
このページのトップへ このページのトップへ